open.Yellow.os 23.04を試す

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※これはアットウィキにあった記事のアーカイブです。元の記事は5月連休に入って書いたもの。

open.Yellow.os(←入力が面倒)なる日本製GNU/Linuxディストロの正式版が4月の暮れに出たらしい。

学校のレポートや車校の仮免試験で忙しかったが、やっと連休に入って自由な時間ができたので重い腰を上げて試してみる。

出典:open.Yellow.os 公式サイト https://openyellowos.com/

著作権ガイドラインの該当項に従って公式サイトのURLを記載)

環境 見出しへのリンク

導入できる実機がないのでVirtualBoxで試す。設定はこんな感じ。

導入 見出しへのリンク

起動メニューはMX Linuxまんま。ISO作成のスクリプトは基が「build-iso-mx」(GitHubのリンク)だからね。

3Dアクセラレーションを有効化するとこんなエラーが出る。

改めて起動。ランチャーが左端にあるので「Unity」を彷彿とさせる外観である。

インストーラーは見慣れた「Calamares」。左に表示されるランチャーから黄色い箱のロゴをクリックすると起動する。

パスワードは強固なのを要求されるが、アルファベットと数字を4文字ずつ入れればいいんじゃね?

ただVBoxだとインストール中にハングアップする現象に見舞われる場合がある(当方では3回)ので気を付けよう。これが実機で試せない理由の一つでもある(要はこの現象のせいでチキっているだけ)。

インストール終了後は「インストールメディアを取り外して再起動せよ」なんてメッセージが…出ない…だと…。(そういえばUnivalentも出ないよな)

仕方ない、再起動後の環境で取り外そう。

再起動中。ブートスプラッシュがいい味を出している。

「取り出す」を選ぶと取り外せる。実機だと光学ドライブが開くのだろうか。

操作感 見出しへのリンク

あー…うん、GNOMEのDebianだわ、これ。ただ同梱済みのソフトが少ないだけの。

「free」コマンドでメモリ使用量を見てみる。1GByte近くRAMを占有している。 それから「df」を使うと固定ドライブの使用容量も見える。こちらは6GByte未満。まあプリインストールアプリが少ないんで当然か。

ソフトウェアセンターがあるのは初心者にとって有り難いのではなかろうか。検索窓に単語を入れるとソフトウェアの一覧が出て、その中から好きなのを選べる。マウスも使えるから直感的に操作できるのはいい事だ。

ただやはり、プリインストールソフトウェアの少なさが目立つ。せめてLibreOfficeと何らかのメディアプレイヤーは同梱してあってもいいんじゃあないか? 「gnome-weather」を同梱してあるのが意外である。

因みに「ユーティリティ」に入っているのはシステムモニター、高度なネットワーク設定、電卓、ディスク管理(GParted)、画像閲覧(Eye of GNOME)、ドキュメントビューアー(Evince)、アーカイブマネージャー、パスワードと鍵、端末である。

問題発生 見出しへのリンク

どうやらdebパッケージ版のLibreOfficeは日本語入力に難があるらしい。

具体的にどんな現象が起こるか試してみる。

sudo apt install libreoffice-l10n-ja

まずは素の状態だとインライン入力ができないが、変換候補は正常な位置に表示される。

次に「Fcitx5設定」→「アドオン」で「X Input Method フロントエンド」の設定から「XIMでOn The Spotスタイルを使う(再起動が必要)」を有効化するとインライン入力が可能になるが………今度は変換候補が左下に表示されてしまう。なぜだァ――――――!!!

因みにこの現象はWaylandだけでなくX11でGNOMEを動かした場合にも起こる。やはりFlatpak版を使うしかないのか…。

総評 見出しへのリンク

標準環境で日本語入力が使えるのはいいが、プリインストールソフトウェアが少ない、日本語入力に難があるソフトウェアがあるなど初心者にとってはまだ難易度の高いディストロである。その反面、慣れてしまえば標準のDebianより取っつき易いとも考えられる。特にプリインストールソフトウェアの少なさは、裏を返せばかなりの調教の余地があるという意味にもとれる。

今後の展開がかなり楽しみである。

そして5月6日にTwitterへ(Atwikiに投稿していた頃の)記事のリンクを投稿したところ、開発者のTOSHIO様にファボとコメントを頂きました!!!!!