DSF販売開始と各フォーマットのレビュー
やぁやぁやぁ。
7月からBOOTHで売っている「朝焼け -second track-」についてだが、全く売れないため売上のテコ入れとして以下の事をした。
- ハイレゾFLAC、DSFの販売開始
- メロンブックスへの委託(CD音質FLACのみ、申請中)
「DSF…?また聞き慣れないコーデックが出てきたな」と思った画面の前のキミ。あたしもそんな感じだ。何せ元々「SA-CD」のコーデックとして作られた「DSD」規格が、12年くらい前により民生用に改良されたコーデックだから。簡単に言うと「音波をビットの粗密として記録し、よりアナログに近い滑らかなデジタル音声を目指した」らしい。因みに業務用寄りの「DSDIFF(DFF)」というのもある。
今回採用した2.8MHz/1bitは、「1秒間に280万回以上ビットのオンオフを行なう」という意味。PCMとは記録方式が異なるから、音質も変わる(?)。
DSFに対応するプレイヤーは各社から発売されているので、この機会に是非お買い求め下さい。そしてこの曲を心ゆくまでお楽しみ下さい。
聴き比べと考察 見出しへのリンク
さて、そんな大層な事を書いたが、生憎あたしはDSDのネイティブ再生ができる機器を持っていない。そこでパソコンをアンプに繋いで使う事にした。
- ハード…Thinkpad X270 (Kamuriki Linux 3.8)
- 音声…48kHz 32bit浮動小数点
- 再生ソフト…foobar2000 (Wine 9.0上で動作)
- アンプ…ソニー MHC-J970EX
アンプはいつも使っているコンポのメインユニット。最近CDプレイヤーの音飛びが気になるようになってきたので、その部分だけ換えたい。今回はスピーカーとヘッドホンの両方で確認した。
まずMP3から。音像については(特に後方へのエコーについて)少し薄まっている感じがした。しかしCDスペックのFLACと聴き比べてみると、やはり近頃のMP3の精度の良さに驚かされた。
次にFLAC。CDスペックのは、実家のような安心感。パソコンから再生しているのにCDを聴いている感覚(まぁサンプリング周波数も量子化ビット数も同じだからね)。ハイレゾのは…といってもサウンドカードは96kHzまで出せないのでダイナミックレンジに限って言うが、若干埋もれていると思っていたピアノの音が、少しではあるものの鮮明に聴こえた。
さて問題のDSF。これはfoobar2kにプラグインを入れて、PCM経由で再生しているため、本来の音質ではない。が、一度聴けば、多少の違いが分かるはずだ。あたしは滑らかで、音の粒があまり際立っていなくて良いと感じた。PCMはちょっと角が立っていて、こっちも好きなんだけど。
まぁ要するに気に入ったコーデックで聴けばいい。あたしは(MP3以外)好き。
おまけ:DSDディスク? 見出しへのリンク
DSDディスクというのがある。DVDにDSFを焼いて、SA-CDみたいな音楽ディスクを作れる方式だ。仕様書によると、ルートディレクトリに「DSD_DISC」ディレクトリを作り、その中にDSFファイルや、トラック目次情報(テーブルオブコンテンツ)の代わりとなるプレイリストを格納するようになっている。再生には対応するプレイヤーが必要だが、一部のSA-CDプレイヤーとかPS3とかで聴ける。機会があれば試してみたい。
ディレクトリ構造はこんな感じ。どうやら複数アルバムもできるらしいが省略。
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|- DSD_DISC/
|- TRACK01.DSF #DSFファイル
|- TRACK02.DSF
|- TRACK03.DSF
|- TRACK04.DSF
|- TRACK05.DSF
|- TOC.DDP #プレイリスト(オプション扱い。DDP=DSD Disc Playlistの略?)
対応プレイヤーが欲しい今日この頃。松下とかソニーとかニビコとかから良いの探してみる。あとお財布との相談も…。